【4日目】『イプシロン・デルタ論法 完全攻略』を読んでいく
今日も少なめ。猛烈に眠たい。
流石に、数列の極限の定義はスラスラと書けるようになった。
例題2.2を自分なりに解いてみた。また書いてる最中に「これは証明になっているのか?」と思う。実際に、本の解答と比べるとダメなのがよく分かる。
a_nとb_nを、同じηで考えなくてはならない(多分)のだが、それに気が付かなかった。また、p.25の3式と4式が書けていなかった。自分で証明を書いている際に論理が飛躍していることに気がついても、埋めることができない。解答を理解して書けるようになりたい。
眠いのでMathJaxはまた今度。
【3日目】『イプシロン・デルタ論法 完全攻略』を読んでいく
週末が忙しかったので、しばらく空いてしまった。
まず、定義2.2の数列の極限の定義を覚えているか確認の書き取り。正確には覚えていなかった。間違えたのは下記のところ。
- の定義なのに、「極限の定義」と書いてしまった。それだけでは意味が通じない。
- のを書き忘れた
- なぜかとしてしまった。正しくは だ。
残していた10回の書きとりを行う。まだスムーズに書くことはできず、ときどき間違えて書いたり、つっかえてしまう。まだまだ書き取りは続けないといけないようだ。せめて何も考えずにサラサラと書けるようになるまで、手と頭に馴染ませたい。
例2.1の(3)を解くが、忘れていたためか2回目なのにピンとこなかった。 ガウス記号[・]をつかって、回答しないいけない。
その後、問2.3に挑んだが最後に詰まった。をどう定めるかがわからなかった。
今日は以上!
明日からはMathJaxというので数式を書いてみよう。
【2日目】『イプシロン・デルタ論法 完全攻略』を読んでいく
今日は2章の数列の極限から始めた。p.15からp.24の問2.2まで進んだ。 今日の範囲で、最も大事なのは数列の極限の定義だ。
数列の極限の定義は、下記の5種類が紹介されている。
- 定義A:高校風の定義
- 定義B:ちょっと教育的な大学風の定義
- 定義C:お硬い大学風の定義
- 定義D:この本における正式な定義(定義2.1)を翻訳したもの
- 定義2.1:論理記号で表現されたこの本における正式な定義
特徴的だと思ったのは、定義Dで「任意の自然数nに対して」というフレーズがあることだ。こう書かれているものは初めて見た気がする。論理記号で表現する際に、このフレーズがないと表現できないのだろうか。 (他の本を見て確認したところ、表現できないということはなさそうだ。)
「定義をきちんと覚えることが数学上達の一番の早道である」と、p.20のコラムにある。「なかなか覚えられない人は20~30回(2.1)式を書き写すとよい」ともある。サボって10回しか書かなかったけど。忘却曲線を考えると、ある程度時間が立ってからもう一度頭に叩き込むほうが効率が良い(適当)。ということで残りの10回は明日に持ち越すことにする。
定義の後は、具体的な数列が収束する例や簡単な定理のような例題がいくつか。どの例もNのε依存性が意識されている。
例題2.1を解答を見ずに自分で書いてみたが、「これは証明になっているのだろうか…」と思うものしか書けなかった。解答と比較してみると大事なポイントが抜けていて、全く証明と呼べるものでなかった。というのも、この例題は「N(ε)をどのように決めるかが証明のポイント」(p.22)であり、それを証明の中に書かなくてはならない。しかし、僕の解答にはそれが無かったのだ。解答を読んでいくとN(ε)の決め方を明記することが大事なのはよく分かる。構成的証明という言葉が頭に浮かんだ。この例題は、N(ε)の構成することによって命題を証明する問題と言っていいのかな。
ε-N論法自体は抽象的と言えると思う*1けど、それを使った証明は案外具体的なことを考えなくてはいけないと感じた。
例題2.1を参考にしたら、問2.2が解けて嬉しかった。
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*1:と言いながらも、そうでも無いと思っている。数学の対象はいつだって具体的だし、その表現もこれ以上ない程に具体的だ。抽象的だと勘違いするのは、単に解っていないからからだろう。数学は時に(いつも?)頭がついていかない程論理的だ。それを抽象的と表現するのは間違っている。単に直感的で無いだけだ。
【1日目】『イプシロン・デルタ論法 完全攻略』を読んでいく
わかったふりをして通り過ぎていたイプシロン・デルタに再挑戦しようと思う。 今度こそ、心底納得したいのだ。証明を読み、ふんふんと頷くだけではだめだ。 自分で証明を書けるようにならないといけない。
読むのは下の本。 立ち読みしてわかりやすそうだと思い購入。 気に入ったのは下記の2点だ。
- δのεに対する依存性を強調している点
- ∀と∃の順序を強調している点
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コメントをまとめておく。
1章 記号論理
1.1 記号論理と否定命題
- 「ならば」の否定。何回勉強しても忘れてしまう。¬(P→Q)=P∧¬Qである。覚えよう。
- 背理法の「背理法で証明することと対偶命題を示すことは本質的に同じことなのだ」というのがよく分からん。背理法の矛盾を導くことと、対偶命題にどう関係があるのか。
1.2 限定記号∀と∃の否定命題
- あまり覚えていなかった。でも、読めば納得した。
- 学校のクラスの例がわかりやすい。
1.3 ∀と∃が混在する命題
- かなりわかりやすく丁寧にかかれている。ここで躓くことはなかった。
- 「∀と∃の順序は絶対に入れ替えてはいけない」を実例(入れ替えたら変になる例)とともに覚えておこう。
演習問題
1.1 ~ 1.2
1.3 ~ 1.6
- 特に躓くことはなかった。と思いきや1.5(2)の実例をあげられなかった。
サークルマップという思考図
サークルマップとは
紙の真ん中に、大きくドーナツを書く。次に、ドーナツの穴に考えたいトピックを書く。トピックに関連する言葉が浮かんだら、今度はドーナツの輪の中に書いていく。いくつか言葉が浮かんできたら、似ている言葉同士は近くに書いておくと良い。
これがサークルマップと呼ばれる思考図の書き方である。サークルマップはとてもシンプルで手軽に書くことができるけど、サークルマップを書くメリットは大きい。
何も書かずに考えていると思考が停止したり循環していることに気がつきにくい。書きながら考えれば手が止まるとすぐに気がつくことが出来る。
書きながら考えるのであれば箇条書きでも良いと思うかもしれない。しかし、箇条書きには終わりがない。サークルマップは、ドーナツが文字で埋まれば終わりにすることができる。また、今どれくらい埋まったのかが目に見えて分かり、やる気もでる。
サークルマップはロジックツリーと比べても、断然書きやすい。ロジックツリーは、構造を強く意識する必要があるため、手が止まりがちだ。サークルマップはあまり構造を意識せずに書けるので、手が止まることは少ない。
このシンプルな思考図は何かを考え始めたときサッと書くのに向いている。考え始めの最初の一枚目は、サークルマップが良い。
補足
『原稿用紙10枚を書く力』に、長い文章を書くにはメモやレジュメが必要ということが書いてあった。残念ながら、具体的にどういうメモをとれば良いのかは書いていなかった。
メモのとり方の参考となったのは、『考える・まとめる・表現する―アメリカ式「主張の技術」』の第2章で紹介されている、8つの思考図だ。その中のひとつ目が今回のサークルマップである。実際にサークルマップをトピックにしたサークルマップを書いて、その上でロジックツリーを書き、それを下敷きに上記文章を書いてみた。
蛇足
ところで、日本ではサークルマップというと別のものを指すようだ。「サークルマップ」で画像検索するとすぐにわかる。一方、"circle map"で検索すると、今回紹介したものが出て来る。
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【感想】『哲学の先生と人生の話をしよう』 國分功一郎 著
爆笑あり、ボディブローありの一冊であった。
メルマガで連載されていた人生相談を単行本化したものである。メルマガ読者の人生相談に哲学者の著者が答える。あとがきに「相談に少なからぬ数の重々しい内容がふくまれていた」とあるように、相談内容は家族絡み・恋愛がらみの深刻な問題が多い。深刻な問題に、著者はどう答えるのか。
軽く立ち読みしたのちに購入した。著者が相談者の文を引用して回答しているのが気に入った。人生相談の回答をする上で、相談者の文を慎重に読み解き、相談者の人となりや問題の背景を想像しているのが良く分かる。テクストを読み解くという行為の模範と言っても良いかもしれない。著者の回答を読むと、読者からの相談文の裏に隠れている背景をここまで読み取ることができるのかと、ため息がでる。「文系の基本は本を読むことです」(p.88)とあるように、徹底的に訓練した人のなせる技なのだろう。著者自身もその点に力を入れていたようで、人生相談においては相談文に直接書かれていないことを探り当てることが重要であると、あとがきに書いている。
爆笑
著者によって、相談文の裏に隠れた真意があぶり出される。深刻な相談の多い中、僕の笑いを誘ったのは人生相談に見せかけた自慢話である。相談した人はその人なりに悩んで相談しているのだろうが、誰かに自慢したいという自意識を著者に読み取られ、ズバズバ指摘されてしまう。
ネタバレになってしまうが、例えば、既婚者にもかかわらず、不特定多数の女性と一夜限りの付き合いにはまり、それを通り越して虚しさを感じているという相談がある(p.42)。相談文には、どこで女性と出会ったかが具体的に詳細に書かれている。「具体的で詳細に書かれているのは、当然、そのことを具体的に詳細に言いたいからです」と著者はいう。そして、ジジェクの「下品なジョーク」を引いてくる(p.45)。この流れは最高だった。相談者には失礼ながら爆笑した。
とはいえ、先の相談はかなり深刻である。「文面から奥様の人物像が全く見えてこない」と著者はいい、さらに相談者(=夫)は「奥さんのことを全く考えていないのです」と言う。もう一度相談文を読んでみると、著者の言うとおりだと納得してしまう。
詳しく書かれていれば、それは言いたいことである。書かれていなければ、考えていない。これらは著者がよく使うロジックだ。『暇と退屈の倫理学』でも出てきた。
ボディブロー
爆笑した反面、ボディーブローをボコボコ打たれた気がする。後から効いてくるかもしれない。僕が自分にとってのキーワードと捉えたのは「リアリティ」と「自意識」だ。
「リアリティ」
「リアリティ」は、著者が相談者の文をリアリティを持って読めなかった、という使い方で出てくる。人が頭を悩ませる問題は、目の前の現実ではなく理想にとらわれていたり(p.227)、抽象的・一般的であったり(p.170)することが多い。漠然とした考えしかないのではないか、それが問題の根本原因ではないか、と回答する。一文引用しよう。
どんな悩み(問題)も一般的・抽象的である限りは解決しないのです。いかなる問題も個々の具的状況の中になります。そして個々の具体的状況を分析すると、必ず突破口が見えてくるのです。p.172
引用した箇所だけ読むと、引用文自体が抽象的な内容であるのもあり、陳腐な主張に思える。しかし実際に本を読めば、相談文という限られた情報から想像力を働かせ、「具体的状況を分析」する著者の腕に感嘆することだろう。
自意識
肥大した自意識は、鬱傾向を引き起こす。悩んでいる相談者の文から、肥大した自意識が垣間見えることがある。"純粋"な僕には、相談者の自意識を読み取れないことが多かったが、著者はズバズバと指摘している。先に上げた自慢も自意識の範疇である。
しかし、ただの自慢程度ならばまだ可愛い方である。この本を読んでいて、最も重いパンチを食らったのは、下記引用部分だ。
自意識で処理するのはまずいということが意識できている俺、という自意識が読み取れます。 p.32
自意識を意識しているという自意識。(自)意識は僕の大好きな自己言及性を持っている。ボディブローを食らった僕はこれから先、自意識を意識していることを意識することになるだろう。それはカッコ悪いのだろうか。
激しい自己主張と激しい落ち込みを繰り返すこのサーキットの外に出ることを考えないといけません。p.190
「激しい自己主張と激しい落ち込み」をもたらすのは、自意識だ。気をつけて扱わねばならない。
自分に嘘をつく
本文中には著者の厳しい言葉が散見されるが、シンプルな目標とすべきことも書いてある。それは、自分に嘘をつかないことである。
自分に嘘をつくというのが生きることにおいて一番良くないことだからです。 p.103
人間は勘定を獲得することにより、情動の教える所を裏切ることもできるようになった。自分に嘘をつくことが可能になったのもそのためです。 p.112
自意識が肥大する傾向は、現実を歪んで捉えることからはじまるとすれば、それは自分に嘘をついていることにほかならない。見えていたはずのことを見えていなかったことにすることから、自意識の肥大化がはじまる。
自分に嘘をついてはいけないのだ。自分に嘘をつかないこと、これが自己分析というやつではないだろうか。
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入院のお供を探しにジュンク堂めぐり
昨日ボウリングへ行く前に、ジュンク堂に寄った。 池袋のジュンク堂は巨大で、普段よく行く蒲田の本屋では置いてない本が沢山有る。 行ったときは大抵最上階(9階)からワンフロアずつ降りてくる。 といっても、科学書のフロアに滞在するのが長い。 今日も科学書フロアの数学書の前にいたのがほとんどだった。
来週に入院することになっているから、そのときのお供をさがしに、という目的が合った。購入はしてないのだけど、印象をまとめとく。
目についたのは、前から読みたいと思っていた本。
ずっと絶版になってて値段が爆上がりしていたのだが、改定され、新刊で手に入るようになった。本当にありがたい)。
4次元といって思いだすのは、前に松本先生の講義に出た際に、4次元が一番難しいと言っていたことだ。 素人的感覚では、高次元になればなるほど難しいのでは、と想像してしまうが、そうではないらしい。 4次元の難しさ、それを数学的に理解してみたい。
微分多様体の本を去年読んでいたが、トポロジー的な定義・定理が腑に落ちないことが多く、位相多様体から勉強したいと思っていたので、欲しくなってしまった。
他に気になった本
他は、矢崎成俊は『実験数学読本』。これも前から知っていたけど、「実験数学」とはなんだろうと興味があった。きっと手を動かして学ぶ系の数学かと想像している。
他にも続編がでているようで、それも気になった。
今amazonで調べて気になった本
本筋とはずれるが、ここまで書いている間にAmazonで調べていたら、 リコメンドされて気になってきた本。
『新しい微積分』上下巻のようだ。著者は、長岡亮介、渡辺浩、矢崎成俊、宮部賢志。 微積分については高木や杉浦の古臭い教科書(失礼)も良いという意見はわかるが(まぁ読んだこと無いけど)もっとモダンに微積分学をやってみたいと常々おもっている。 かといって『ポストモダン解析学』はとても手が出せないし。 こういう「新しい」が書名に付く本は期待してしまう。
結局
入院のおともは決まらなかったわけだが、しょうがない。 今日になって、全く別ジャンルの本をAmazonで注文しておいた。